アサダワタル 日常再編集のための発明ノート今年の初夢 「TSUTAYA神社」のあらまし |
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寒竹泉美の月めくり本睦月本「ママのスカート」 |
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野村雅夫 フィルム探偵捜査手帳風景をキャスティング ~ソウル・フラワー・トレイン~ |
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真子 レシピでつながる世界の景色森の男のダンパー(オーストラリア、タスマニア) |
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風戸紗帆 建築素人のデザイン体験記インタビューを体験するの巻 |
(聞き手・進行 牧尾晴喜)
極彩色で伝統世界を描くグラフィックで、飲食店から寺院への奉納までさまざまな仕事を手がけているデジタル絵画ユニット、『だるま商店』の島直也さんと安西智さん。ディレクターの島さんに、近作を中心に創作の過程についてうかがった。
-------絵描き「ユニット」って珍しいとおもうんですが、お二人の分担というか、仕事の進め方を教えていただけますか?
島: 僕がディレクター、もう1人の安西が絵師という立場でやっています。どんなことやりたいかっていうのは二人で常々話していて、それが何百個とあります。仕事や展示の話になったときには、当てはまるものはどれかっていうのを考えて、まずは目一杯広げて、調査もしています。そのなかで、絵師の安西がどんなものを描きたいっていうのを挙げて、最後に二人でそっちの方に向かって進めていくような感じです。
------ユニットでお仕事をされる強みは何ですか?
島: 2人でやってますので、お互いに、自分の予想外のことを言われるところだと思います。そういう予想外のことをどうやって広げていけるか、みたいな。そうすれば、いただいたお仕事で当初の想定よりも上をいけるものをつくれると感じています。
------寺社仏閣から飲食店、さらにはお笑いのライブまで、かなり幅広いクライアントからのお仕事をされています。クライアントによって描くときに意識することは変りますか?
島: 自分たちとしては、どんなクライアントさんからの仕事であってもあんまり変わることはないですね。絵っていうメディアは一つですし、皆さん、たとえばお寺であってもお笑いであっても、伝統的でポップな部分で何かを表現したいという想いは同じなので。
いま手がけているものでは、道頓堀の老舗のたこ焼き屋さん『たこ八』の内装(1階から3階まで)、あとはJR大阪三越伊勢丹さんのショーウィンドーというか10mくらいの壁画などがあります。それぞれの客層なんかはずいぶんと違うと思いますが、僕たちの絵を描く姿勢としては変わらないですね。
------だるま商店さんの絵では、日本の伝統的な風景をモチーフにしながら、ポップな「あそび」の要素も入っています。『たこ八』さんの絵ではどうですか?
島: 『たこ八』さんのことで「あそび」の部分となると、たとえば天女はタコになっていて8本の足があって、この天女が8人いるんですけど、たこ焼きを作る8つの道具を持っていたり。ほかには、義太夫の人も爪楊枝とタコでできていたり。
------「義太夫のヒト」と言うよりも……。
島: 「タコ」ですね(笑)。義太夫のタコも爪楊枝とたこ焼きとコテで三味線弾いてるような感じとか。
でも実際には、お寺さんの絵のほうが、遊び心を出しやすかったりもします。たこ焼き屋さんの絵に遊びがあっても、「それが普通」という感じもありますし。
言葉の選び方が難しいので「あそび」と言うのがいいかどうか分かりませんが、僕たちは、どこかで伝わりやすい部分はつくりたいなとは思っています。たとえば南蛮のお寺の妙心寺さんの南蛮屏風では、砂糖をテーマにした屏風なんですよ。南蛮文化って聞くと、鉄砲とか地球儀とかいろいろと連想するものがありますが、いま一番身近にあって続いている南蛮のものというと、砂糖なのかなあと思って。この屏風のなかでは、カステラがあったり金平糖を作っていたり。何かのテーマがあるときに、それを身近なもので分かりやすく伝えるにはどうしたらいいかっていう問題があって、そこで「あそび」も出てくると思うんです。そういう部分は大事にしています。
------いまの日常生活では、こういう伝統文化に触れる機会は少ないかと思います。作画にあたって、実際に体験などもされますか?
島: そうですね。何でも体験しに行きますね。舞子さん見たり、自分たちでも着物の着付けをやってみたり、といった直接的に関連することはもちろんですが、それ以外も体験します。宝塚見たりとか女優さんを見たりとか。たとえば「天女」を思うときに、昔の人は美しいと思ってたわけなので、僕たちは現代で美しいなって思う人を見て、天女を描きたいと思っています。
------これからどんなものを描いていきたいですか?
島: 一つは、じつはまわりにはずっと言ってるんですけど、エルメスのスカーフをやりたいですね。元から好きなんですけれど、エルメス展を見に行って、やっぱりかっこいいなと。あと、歌舞伎などの緞帳。織物なんで高くて、何千万円とするものなんです。ほかでは力士の化粧回しとか。いろいろあります。
------では、テーマとしてどんなものを描きたいですか?
島: お寺さん関係の仕事をしていてお経を読むことも結構あるので、その世界は描いていきたいですね。まあ、いまもそういう世界をいろいろと描いてはいるんですけど、もっとやっていきたいなと。
------島さんの子どものころについて教えてください。
島: 図画工作と技術はずっと大好きでした。あと、理系なんですけど、日本史の成績がすごくよかったんですよ。それで多分こういうストーリーを考えて絵にしていくのが好きになったんでしょうね。
それと、データ集めが好きでした。野球を見ながらスコアシートを付けたり、お笑いが好きなのでテレビで漫才を見ながら話を全部書き起こしたり(笑)。
------ユニット結成の経緯について。
島: 僕は大学で建築やデザインの勉強をしたあと、東京でCMなど広告の仕事をやっていたんです。正直、かなりの金額の決裁権を持ってやっていたんですけれど、やっぱり人のお金なんですね。で、自分で何かをつくりたいという思いから独立を考えたことがありまして。そのときに東京でイベントがあって、ユニットの相棒である安西と出会いました。彼はそのときはまだ学生だったんですが、彼の絵にとても魅力と可能性を感じていて、それで僕が誘って、今に至ります。
それから、いまの仕事場である京都の『あじき路地』へと移ってきました。昔の浮世絵なんかを参考にすることが多いんですが、こういう場所で地べたの生活をしていると、たとえば外の気配だとか、この季節の寒さなんかもよく感じます。ほかには、宮川町と祇園が近いので、舞子さんなんかもよく歩いてるんですよ。お寺さんも近くて、生でこういうものを見ながら描くことができるんで、すごく良い場所ですね。僕はこっちの出身だったので、それまでにも少しは見る機会があったんですが、安西は昔は全然見たことがなかったんです。10年や20年経ったら、こういう伝統的なものを実際に見ているかどうかという経験の差が出てくるだろうなあと京都へやってきたんです。
------今後、どのようなお仕事をしていきたいですか?
島: 先日ユニット結成から10年目を迎えまして、それを機に作品集を出しました。そちらをご覧いただけるとよくわかるんですが、基本的に平面さえあればどこでも描くっていうのが基本的なコンセプトというか、僕らの活動の中心にあります。
お寺さんや神社の仕事で声をかけていただいているので、毎年一つずつは確実にやっていこうというのは決めています。
そういう伝統文化に関連するお仕事を軸にしながら、いろいろなジャンルにチャレンジしたいですね。そちらのほうでは、バランスを取るためにも、数多くの人に行き渡る仕事もやってみたいなと思います。たとえば、ガムのパッケージとか、ジュースのパッケージのように身近なものなんかも。
たこ八の内装画 |
『極彩色梅匂小町絵図』 隨心院 |
NHK京都開局八拾周年記念ポスター |
『極楽菓子来迎安楽浄土絵図』 妙心寺塔頭春光院 |
だるま商店作品集 極彩色絵巻 だるま商店 (著) 淡交社 (2013/12/4) |
だるま商店 ディレクション担当の島直也(しまなおや)とCG担当の安西智(あんざいさとし)による京都絵描きユニット。2003年結成。 クラブなどのフライヤー、和菓子や惣菜などのパッケージデザインを起点に仕事をはじめ、2007年に「紀伊山地の霊場と参詣道」のユネスコ世界遺産登録を記念するコンペで『極彩色熊野古道参詣曼荼羅』を制作、これが最優秀作品に。その後も、妙心寺塔頭春光院や随心院門後など奉納の実績を積み重ねる。近作には、NHK京都開局80周年記念ポスターや、陶器の老舗「たち吉」創業260周年記念の清水焼デザインなどがある。 |
あけましておめでとうございます。昨年に引き続き本連載は2014年も継続することになりました。祝。さてさて、そんな年始早々から連日やばい夢にうなされております。その中でも、1月4日の夢を少し紹介しますね。僕がTSUTAYAにDVDを返しにいかなあかなぁと思って自転車を漕ぐんですけど、漕いでも漕いでも辿り着かず段々と深い森の中へ迷いこんでいくんです。それで石段のめっちゃ上の方に返却ボックスが「祀られて」いるんですよ。それをとぼとぼ上がっていくんですけど、その間に色んな映画とか音楽が森から流れてくるんです。プロジェクターがあるかのように宙に映像が投影され、音楽も至るところから流れてくる(僕の記憶ではなぜか有名な歌のほとんどがアカペラ)。そんなパノラマ的、サラウンド的なメディア攻撃を浴びながら石段をあがっていくと、ようやく返却ボックス。そこには人が結構いて、みんなボックス前にある鈴を鳴らして礼をして「パンパン」と手を合わせる。「これって賽銭箱なん!?」ってなことで、驚きながらも僕もそこに借りたDVDとともにお賽銭を用意しボックスに入れて「パンパン」とやってみる。
とまぁ、夢はそこまでなんだけど、TSUTAYAの返却ボックスとお賽銭箱が合体しているっていう謎の状態なわけなんですね。この夢を見た理由は、まず確実に「次の日に図書館に延滞している本を返しにいかな!」と図書館が年始開業するのを待ちわびていた思いが、なぜか夢では借りてもいない「TSUTAYAにDVDを返しにいく」という設定にすり替わったんだろうなということ。(そこがまた如何にも夢っぽい…)そしてなぜそれがお宮参り的な状況と繋がったのかと言えば、前日の1月3日に放送された「マツコ&有吉の怒り新党 お正月SP」(朝日放送)の中でのコーナーにて「新・3大 素人にはオススメできない神社」という特集を見たこと。この特集では、命を賭ける決心でないと辿り着けないような崖の上とかにある日本各地の神社を紹介していたんですが、確実にそのVTRが夢に反映されたと思われ…。まぁ、ひとまずこの夢、「TSUTAYA神社」と名付けますか。そうなれば確実にお賽銭は「レンタル料(あるいは延滞料)」なのか。そしておそらく石段での溢れんばかりのマルチメディア放射は、TSUTAYA神社のお薦めの映画や音楽が「森の声」として広告化されているんでしょうね。(と、自分の夢の意味を推測する)
まぁさらに妄想を追備するなら、そこでされるべき「願い事」はおそらく「次に借りたいDVDやCDの名前を連呼する」ってことであり、石段を「降りる」際には、自分が借りたいDVDやCDが貸し出されていなければ、その映画や音楽がそのまま「森の声」としてその人のもとに届くってことかな。と、まぁ年始早々、ほんとに馬鹿な「発明」を書き綴ってますが…。さて、本日1月5日、僕は無事図書館に本を返しにいき、ついでにごくごく「普通に」神社へ初詣もすましてきました、とさ。
(イラスト:渡邉智穂) |
アサダワタル 日常編集家/文筆と音楽とプロジェクト 1979年大阪生まれ。 様々な領域におけるコミュニティの常識をリミックス。 著書に「住み開き 家から始めるコミュニティ」(筑摩書房)等。ユニットSJQ(HEADZ)ドラム担当。 ウェブサイト |
いきなりですが、2014年1月現在、わたしは、34歳です。同年代の友人達はたいてい親になっていて、友人と会うときは子供も一緒に、ということもずいぶん前から当たり前になっている。当たり前になっているはずなのに、子供を連れている友人というのはやっぱり不思議で、特にそれが小学校時代や中学校時代の友人だったりすると、時空がずれてしまうような、めまいに似た感覚に襲われてしまう。
母がいまのわたしと同じ34歳のとき、わたしは7歳で、7歳といえば物心ついてるどころか、生意気を言ったり、自分の世界を持っていて、本人はいっちょまえの大人気分でいた。そのとき、わたしにとって、母は母以外の何者でもなかった。盲目的に母というものの存在を信じていた。母にも友人がいたり、自分と同じように笑ったり悲しんだりするなんてことを、まったく想像することができなかった。母としてわたしに接している以外の母はわたしにとって存在しないも同然だった。
親には親の世界がある。同時に子供には子供の世界がある。そのふたつの世界はまったく違うもので交差しない。それでも親と子供はお互いに同じものを見ていると信じて、一緒に暮らしている。その面白さ、不思議さが、この本には描かれている。
ママのスカート
キャロル・フィブ (著), ドロテ・ドモンフレッド (イラスト), 木村 カエラ (翻訳)
千倉書房 (2013/10/15)
冒頭から「ぼくは ママのスカートがだいすき」だなんて、甘えた坊やだなあと思っていたけれど、読みすすめていくと、物語は予想と違う展開を見せ始める。
ママのスカートが大好きな僕は、なんとママのスカートの中に住んでいて、自分の世界を築きあげている! 比喩ではなく、本当に。ほら。
スカートの中には僕の部屋があり、バスタブがあり、ベッドがある。プールまでついている。僕はそこでのびのび楽しく過ごしている。一方、ママはママで、ひらひらのミニスカートをはいたり、クラブで踊ったり、パパとキスしたりと、自分の人生を謳歌している。そんな僕とママだけど、ふたりはスカートを通じて、確固とした愛情でつながっている。
ちなみに、この本は仕掛け絵本になっていて、スカートの部分をめくると、中にいる僕の様子がわかるようになっている。めくる前とめくったあとのギャップが面白くて、思わずにやりとしてしまう。スカートめくるのってなんて楽しいんだろ!知らなかった!
訳は木村カエラさん。短くシンプルな言葉が歌のように気持ちよくつながっていく。
可愛くておしゃれな絵本なのだけど、なんだか痛快な一冊です。
寒竹泉美(かんちくいずみ) 小説家 京都在住。 家族のきずなを描くWEB小説「エンジェルホリデー」毎日連載中。 デビュー作「月野さんのギター」の映画化企画が進行中。 |
やぁ、私だ。映画の生まれた頃から、人々がスクリーンに映るイメージに期待し続けていることは何か。いくつもあろうが、核となるのは、観たことのないものを観ることだろう。考えてみれば、スカイツリーのような高層建築物の展望台にこぞって出かけるのも、身体を酷使して山に登るのも、人間のそういう根源的な欲望の発露ではないか。そこにしかない光を観ること。すなわち、観光である。映画なら、座席に腰を下ろしてコーラでも飲みながらそんな欲望を満たしてくれる。定義の広い狭いは別として、極論すれば映画は観光なのである。『ローマの休日』しかり、「寅さん」しかり、映画のそうした本質を味方につけたヒット作は数知れず。私達はいつの時代もスクリーンという窓を通して世界を覗き見てきた。
そんな観光映画の特性を鑑みて大阪で制作された作品が、『ソウル・フラワー・トレイン』である。大分の農村から大阪で暮らす娘に会いに出かけた父親は、その道中で、お調子者のチンピラや、娘と同じ年頃の女の子と知り合う。大阪に到着したものの道に迷ってしまい、父は女の子に半ば強引に連れられて大阪観光をすることになるというストーリーで、一泊二日の大阪の旅が登場人物たちの価値観を変えていく。ただし、監督が目指したのは、意外にも「既視感」であるという。ほとんどがロケで成立しているこの作品の舞台は、新世界だ。「ベタベタの観光地。住人以外の人が見たいのはやっぱりそこじゃないかと。中盤からそこに生きる人が見えるように作りました」。なるほど。観光というものは、人から聞いて、あるいはTVや「映画で観て」、欲望が再生産されるものだ。「これぞ」という景色は何度となくカメラで記録されてきた。その風景に新しい意味を付け加えながら。この作品には平田満という名優が出演しているが、新世界の景色は、彼と同じように名演を見せてくれている。
(C)ALEWO 『ソウル・フラワー・トレイン』 全国で順次上映中 大阪は十三第七藝術劇場で1/18(土)から 監督:西尾孔志 制作:前田和紀、巴山将来 原作:ロビン西 脚本:上原三由樹 主題歌:少年ナイフ 音楽: クスミヒデオ、DODDODOほか 出演:平田満、真凛、咲世子、大和田健介、大谷澪 2013年/日本/97分/日本語 配給:エネサイ |
野村雅夫(のむら まさお) ラジオDJ/翻訳家 ラジオやテレビでの音楽番組を担当する他、イタリアの文化的お宝紹介グループ「京都ドーナッツクラブ」代表を務め、小説や映画字幕の翻訳なども手がける。 FM802 (Ciao! MUSICA / Fri. 12:00-18:00) Inter FM (Mondo Musica / Mon.-Thu. 18:00-20:00) YTV (音楽ノチカラ / Wed. Midnight) |
オーストラリアのブッシュマン(森の男)料理はシンプルで大胆だ。新聞紙の上にベーキングパウダー入り小麦粉を山のようにあけ、そこに水を注ぎ込み、練る。秤なんて必要ない。生地を丸めて火の中へ放り込み、キャンプファイヤーの炭と灰で焼いたらダンパーのできあがり。バターをのせて溶かしながら熱々を頬ろう。
真子 スケッチ・ジャーナリスト タスマニアと名古屋でデザインと建築を学ぶ。専門はグリーンアーキテクチャー、療養環境。国内外の町や森をスケッチブック片手に歩き、絵と言葉で記録している。 ウェブサイト |
みなさん初めまして!風戸紗帆といいます。一週間前に成人式を終えたばかりです。ご縁あって、ここでコラムを書かせてもらうことになりました。私は文章を書くのが好きですが、今までデザインや建築などのジャンルには触れたことがなく、全くの素人です。でも、素人だからこそ、デザインや建築の現場を体験して感じることがあると思うので、それを伝えていきたいです。これからどうぞよろしくお願いします。
今月号では、京都を拠点に活動されているイラストレーターのユニット、だるま商店の島さんへのインタビューに同行させてもらうことになりました。場所は清水五条……清水五条とは一体どこなんでしょうか?(京都に住んで2年目ですが土地勘は全くなく、おまけに方向音痴です。)不安になりながら電車に揺られていましたが、インタビュアーの牧尾さんと偶然に遭遇したので大丈夫でした。
島さんと合流でき、インタビュー場所へと通されて、テーブルを囲んで座ります。初めましての挨拶と少々の雑談からスタートしました。それが一通り終わると、インタビューが始まります。毎月のことなので慣れているのは当然だと思いますが、すいすいと無駄なく進んでいったので、「うわ~すごい」と小学生の感想レベルのようなことを思いながら、ずっとうなずいていました。
インタビューを聞いていて、今まで私が想像していたイラストレーター像が大きく変わりました。イラストレーターという仕事は、1冊の本をつくったりするときに文章に沿ったイラストを描いたりだとか、商品のキャラクターのイラストを描いたりする仕事だと思っていました。しかし実際は、お店の内装デザインや壁画、お寺、お笑いライブなど様々あり、幅広くマルチに活動できるお仕事だと知ることができました。
1時間弱行われ、体感時間としてはとても短く感じつつも、正座していた足のしびれが時間の経過を物語っていました。
島さんへのインタビューが終了して解散。しかし、これで終わりではありません。ICレコーダーで録音した音声データの文字起こしと、編集が待っています。毎月トップに掲載されるインタビューは、そんな風にできているのでした。
風戸紗帆(かざと さほ) 京都精華大学人文学部2年生(2014年4月からは3年生の予定。) 文章を書くのが好き。柔道初段を持っている。ちなみに得意技は一本背負い。 |